クライオニクス・マガジン(第34号 2002/5)
4月はおやすみをいただきました。GWでやっと復活です。
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いかに復活するか?−雑感と提案
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以前にもお知らせしたように、
TDIS(夏への扉)プロジェクトが今月から営業を初め、
最新の技術で低温保存されることが可能になりました。
しかし、この会社は低温保存のための処置しかやらず、
実際の保管は既存のプロバイダにまかせています。
ですから復活(reanimation)についてはTDISは
責任を持っていません。このことについて今月は
考えてみたいと思います。
アルコーなどのプロバイダは、保管にかかる費用は、
低温保存代金の一部を運用し、その運用益を充てています。
具体的には頭部のみの場合は代金50000ドルのうち、
33000ドルが処置料、17000ドルが運用資金となります。
このファンドを Patuent Care Trust といいます。
なぜ運用益でまかなうかというと、いつreanimationできるか
わからないからです。50年でreanimationできる見込みがあれば
50年払えばいいですが、見込みがわからないので、資金として
運用し、その運用益で保管料をまかなうようにしているのです。
ちなみに体全体では代金120000ドルは、処置料に33000
使われ、Patuent Care Trustに87000充てられます。
この資金は、「低温保存されたすべての会員を復活させるまで
存続する」とされています。しかし、実際には17000ドルを
運用するだけでは、保管の費用をまかなうのがでせいいっぱいであり、
復活させるだけの費用は捻出できるはずもありません。
今後、多くのお金持ちがPatuent Care Trustに出資するか、
多くの会員が入って処置料が劇的に低減すれば別ですが、その期待
はいまのところありません。
そこで、比較的お金を持っている人は、別の手を考えました。
法律的に死者であっても権利が留保される形での信託を設立する
のです。その最大手はリヒテンシュタインにあるreanimation society
で、これもリーダーはTDIS同様ソウル・ケントです。
このような信託については、フォーエバー株式会社
のホームページでも説明がありますのでごらんください。
http://www.foreverinc.net/sisanunyou/index.html
しかし、多少のお金を持って未来にいっても、いい第二の人生を送れる
でしょうか? 大いに疑問があるところです。
未来は、いまの世の中とはかなり違ったものになるでしょう。
cryinocsの状態から復活が可能のなるには、ナノテクが必要です。
「ナノテク万能」のドリーマーが主張するように、
損傷が激しい細胞まで回復させることは難しいでしょうが、
ほとんど損傷がないものなら可能でしょう。TDISの技術は
すでにそこまで来ています。
しかし、ナノテクを十分に活用できる世の中というのは
どういう世の中でしょうか? みずほ銀行のシステムさえ
満足に運用できない人間が、ナノテクで物質を改造したり
人体を修復するようなことを安全に行うことが可能でしょうか?
高度で大量のプログラムが必要になるのです。
そのひとつの回答が、ここ数年話題になっているsingularity(特異点)です。
AIの発達とマン・マシン・インターフェイスの進展が、人間を超える超知性
を生み出すというものです。カーツワイルが主張するように、超知性の
出現は不可避なのです。
(カーツワイルについては http://www.kanon.to/hikaru/no5.txt を参照)
超知性と人類がうまくつきあえれば、安全な運用は可能になるでしょう。
さて、安全な運用が可能になり、ナノテクのメリットを享受できるように
なったらどうなるでしょうか? 未来にもっていった資産で王侯貴族のような
生活ができるでしょうか? それとも、お金など価値がなくなるでしょうか?
ひかるは後者だと思います。ナノテクとsingularityにより、いろんなことが
簡単にできるようになった世の中で、もっとも重視されるものはなにか?
それは「個性」に他ならないでしょう。
ひかるは、未来の人々が、「ひかると暮らしたい」と思ってくれるような
魅力的な生き方をし、それをちゃんと記録に残しておきたいと思っています。
いかに魅力的に生きるか?
これは結局個人個人の問題で、あまり他人が口を出すことではありません。
ですから、たまに友人にチェックしてもらうぐらいでしょう。
一方、記録はいっぱい残したほうがいいです。どのように悩み、
どのように生きてきたか、その記録をできるだけ電子的に残しましょう。
ウソはばれます。
できるだけ魅力的に生きようとし、その軌跡を残せばいいのです。
それは、未来で必要な「知恵」になります。singularityが実現してからの
人間の活動は、人間を超える優れた知性にとって退屈なものになるでしょう。
唯一価値があるのは芸術だけかもしれません。
しかし、singularityが実現する前の人間の経験は、この知性にとっても
魅力あるものになるでしょう。ましてや、その経験を持つ人間が
singularity後の世界に復活すれば、価値あるものに違いないのです。
ひかるは、このような考えで、記録をきちんと残すことを近々はじめます。
英語と日本語両方でやります。え? 英語は苦手だって? 全然かまいません。
日本語だけでOKです。singularity後の超知性はどんな言語もパーフェクトに
理解します。ひかるが英語で書くのは、現在、魅力的に生きるために、
多文化のコミュニケーションをしたいからです。
英語圏の人の参考にもなるでしょう。
このような仲間が集まれば、「いかに魅力的にいきるか?」助言しあうことも
可能になるでしょう。
こんなことを考えているのですが、どなたかいっしょにやりませんか??
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●● http://www.egroups.co.jp/group/cryo-future
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★★ 詳細はフォーエバー株式会社forever@hyper.ocn.ne.jpまで。
★★ http://www.foreverinc.net/
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